どんな物でも温度変化による伸縮、経年変化による歪みは少なからず発生します。
弊社のデジタル精密水準器は測定の足幅150mmで1m当たりの微細傾斜を測定しています。
測定面の端に1μのゴミはさみや表面の凸凹差があると0.007[mm/m]と出ます。
誰しもデジタルの数値で出ると、アナログのま~同じだね。
とはならず、違いが気になります。
もちろんゼロ調整のネジ部分も、傾斜センサーの気泡管や電子センサーも同じです。
振動によるゼロ調整のズレ以外にも温度変化、素材の経年変化などでもゼロズレになります。
LevelMan(レベルマン)のゼロ調整機構は
固定機構(特許取得済み)で安定性を向上させていますが、
1年に1度しか使っていないし、同じ温度で20℃なのに前回とゼロが違う!
なんて事も高感度機種では有り得ます。
特に0.001[mm/m]分解能の機種では
歪みなどで測定面の端が1μ変化して0.007[mm/m]ズレれば
ゼロの再調整が必要になります。
高感度機種程、微細変化の影響が大きくなります。
どんな物でも、実はじーっとはしてはいません。
伸縮・歪みは生じています。
機種の選定は水準器の維持管理も含め、その感度は慎重にご検討ください。
次回は、測定ベースの長さやV溝などOption品を説明します。
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最後までお読みいただき有難うございました。
次回は二週間後にお届けする予定です。