【第37号】セルフゼロ(ゼロ調整)はなぜ必要?ゼロがズレる訳は?

どんな物でも温度変化による伸縮、経年変化による歪みは少なからず発生します。

弊社のデジタル精密水準器は測定の足幅150mmで1m当たりの微細傾斜を測定しています。

測定面の端に1μのゴミはさみや表面の凸凹差があると0.007[mm/m]と出ます。
誰しもデジタルの数値で出ると、アナログのま~同じだね。
とはならず、違いが気になります。

もちろんゼロ調整のネジ部分も、傾斜センサーの気泡管や電子センサーも同じです。
振動によるゼロ調整のズレ以外にも温度変化、素材の経年変化などでもゼロズレになります。

LevelMan(レベルマン)のゼロ調整機構
固定機構(特許取得済み)で安定性を向上させていますが、

1年に1度しか使っていないし、同じ温度で20℃なのに前回とゼロが違う!

なんて事も高感度機種では有り得ます。

特に0.001[mm/m]分解能の機種では

歪みなどで測定面の端が1μ変化して0.007[mm/m]ズレれば

ゼロの再調整が必要になります。

高感度機種程、微細変化の影響が大きくなります。

どんな物でも、実はじーっとはしてはいません。
伸縮・歪みは生じています。

機種の選定は水準器の維持管理も含め、その感度は慎重にご検討ください。

次回は、測定ベースの長さV溝などOption品を説明します。


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最後までお読みいただき有難うございました。

次回は二週間後にお届けする予定です。