【第42号】 Φ300の丸物、V溝ベースでそのまま測定しても問題ない?

精密水準器をΦ300ほどの丸物に載せて測定する際、V溝ベースの水準器をそのまま使用しているシーンをよく見かけます。

しかし、ちょっと待ってください。

V溝は本来、V面にしっかり丸物が接触する前提で設計されています。

Φ300クラスの大きな丸物では、実際にはV溝の「最下端エッジ」にしか接触していないケースが多いのです。

本来こういった大径ワークには、各水準器メーカーが提供している「専用の鞍」を使うのが理想。でも現場では、一般的なV溝ベースがそのまま使われていることも少なくありません。

「それで問題ないの?」

と思われるかもしれませんが、適切に扱えば、測定結果に大きな影響はありません。

水準器は180度反転測定することで、ゼロ点のズレと正確な傾きの両方が算出できます。つまり、V溝の最下端エッジでも、反転測定すれば実用上は十分な精度が得られるのです。

それなら最初から、その接触位置でゼロ調整しておけばいいのでは?

——その通りです。

もちろん「点接触」なのでゼロ点の長期安定性には限界がありますが、実用には問題ないレベルといえるでしょう。

ここでおすすめしたいのが、LevelManの無償アプリ

このアプリには「セルフゼロ」機能が搭載されており、誰でも簡単に高精度なゼロ調整が可能です。

デジタル水準器ならではの手軽さと正確さ、ぜひ体感してください。

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次回予告:

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